1. 美瑛観光、丘のまちの定番とツウな楽しみ方

達人指南

現地の達人が旅行の楽しみ方を伝える観光コラムです。人気の観光地から知る人ぞ知る穴場まで、達人だからこそ分かる一歩踏み込んだ“通”な情報を紹介しています。

美瑛観光、丘のまちの定番とツウな楽しみ方

  丘陵地帯に種類の異なる農作物が植えられたことから、美瑛町はパッチワークと呼ばれる美しい丘のパターンを楽しめる場所として人気が高まった。まず、有名なスポットが点在する「パッチワークの路」「パノラマロード」を、さらに美瑛を何回でも訪れたいという人のために“ツウ”な楽しみ方を紹介しよう。

夏の美瑛

  北海道の畑作地帯は「碁盤の目」状になっているのが特徴だ。美瑛は十勝岳(とかちだけ)の噴火によってつくられた丘陵地帯上にある。そこで、道内各地の平野部同様に碁盤の目に分割された畑が、美瑛では視覚的に面白いパターンを生み出した。さまざまな丘の起伏、形状があるため、植えられた野菜によって風景自体がパッチワークのように見える。この丘のある風景を見るため、初夏~夏の季節には多くの観光客が訪れる人気の地方となった。

また、美瑛は東に2000メートル級の大雪連峰、西の低山帯に挟まれた盆地。気象の変化による風景の移り変わりが大きく、数多くの写真家の心を惹きつけている。有名スポットをスピーディにめぐるのもアリだが、美瑛は丘全体が見どころ。周辺の富良野・青い池白金温泉観光などと組み合わせながら、ゆったりとした行程で旅をするのもおすすめだ。

取材・文/たびらい編集部 投稿/平成27年(2015)7月

《この記事を読む人におすすめの情報》

[美瑛を拠点に人気観光スポットを満喫!]

美瑛の魅力を満喫!お得なツアー(航空券+宿泊)予約はこちら


北海道ローカル案内役が厳選おすすめホテル特集


[たびらいセレクション]

美瑛観光の達人
(なかにし としき)
中西 敏貴さん

美瑛観光の達人
  美瑛町在住の写真家。学生時代、旅行で訪れ心惹かれた美瑛・富良野地方に、撮影を目的に約20年間、月1回のペースで通い込む。平成24年(2012)に美瑛町に移住し、スタジオを開設。さらに、ギャラリー&カフェ「nipek(ニペク)」を平成26年(2014)にオープンした。美瑛の自然・風景を生かしたフォトツアーを開催し、道内外の“写真好き”旅行者から支持を得ている。「青い池」を発見した高橋真澄氏は写真家としての師匠的な存在だ。

ギャラリー&カフェ「nipek(ニペク)」
https://www.nipek.net/

人気の高い「パッチワークの路」と「パノラマロード」

ケンとメリー

  美瑛は大きく見ると「パッチワークの路」と「パノラマロード」というふたつの観光エリアに分けられます。パッチワークの路は美瑛中心部から西側に当たり、ややなだらかになっているのが特徴です。対して、町の東側に当たるパノラマロードは丘の角度がきつく男性的と言えます。今や“丘のまち”として認知度が高まった美瑛ですが、この丘の地形条件は十勝岳の噴火によってつくられました。それゆえ、山麓に近い東側は急勾配であり、西に向かうにつれて穏やかになっていくのです。

美瑛を初めて訪れる人は、どこを見ても感動を覚えるはず。パッチワークの路には「ケンとメリーの木」「セブンスターの木」「マイルドセブンの丘」といった有名スポットが多く、観光タクシーやバスを利用することで効率的にまわることができます。対するパノラマロードエリアには「四季彩の丘」といった人気スポットがあります。

丘が見えると同時に、どちらのエリアからも雄大な十勝連峰の姿を望めます。ただ、JR美瑛駅周辺でレンタルサイクルを借り、丘めぐりを楽しむ予定の人は注意。変化の激しいパノラマロードよりパッチワークの路の方が楽なので、初めての人・体力に自信のない人はまず西側、パッチワークの路から観光を始めるのがいいでしょう。

カラーバリエーションを楽しめる美瑛の初夏

美瑛の麦

  丘陵地帯に種類の違う作物が植えられ、そこから生まれる風景が“パッチワーク”と例えられる美瑛。この町が一番華やかになるのが6~7月の季節です。白いじゃがいもの花が咲き、麦が色づき、畑はさまざまな緑で彩られる。晴れると青空に勢いのある雲が映えるため“ザ・北海道”という景観を楽しむことができるのです。丘のパターンを感じられるのが7月いっぱいであり、多くの人が惹かれる美瑛の季節です。

写真が好き、という人には秋からの変化のある季節がおすすめ。秋は紅葉と収穫の季節で、丘は緑・黄色系のカラーで染まります。丘のパターンだけを見ていると飽きてくるもの。気象条件や季節進行による色彩の微妙な変化を追う楽しさがあるので、美瑛リピーター、またロングステイを考えている人はぜひ秋の美瑛を訪れてほしいですね。

美瑛の魅力はゆっくりと楽しむ“丘散歩”にも

拓真館

  平成初期まで、美瑛は観光地としてそれほどメジャーな存在ではありませんでした。ラベンダーも「北の国から」のロケ地もないため、富良野には大勢の人が訪れても、美瑛には限られた人しか来なかった。美瑛は丘が作り出す風景に惹かれる人、つまり“丘好き”が集まる土地でしかなかったのです。このような人たちを呼び寄せたのが、前田真三氏という写真家です。北海道の風景写真を日本に広めた人であり、彼の写真ギャラリー「拓真館」は美瑛観光の起爆剤となりました。

本屋で美瑛の風景写真を見て旅心を抱いてもらい、実際に訪れて体験観光を促す。前田さんは拓真館設立のコンセプトをこのように語っています。実際、美瑛の風景を壊すことのないよう、拓真館はパノラマロードエリアの谷に建っています。施設内には、前田さんが撮影された風景写真が数多く展示されており、こちらも人気のスポット。「青い池」が有名になったことで富良野~美瑛~旭川間を一気に通過しながら観光する人が増えていますが、“美瑛らしさ”を体感するならゆっくりと丘を味わってもらいたいものです。

“名もなき丘”を探し、自分だけの風景を見つける旅へ

ジェットコースター

  美瑛を旅行し、写真を撮って帰る。しかし、いざ家で見てみると丘を写した自分の風景写真に疑問を感じる人も多いはずです。美瑛を初めて訪れた人はすべての風景にカメラを向けますから、結果どれも同じようなカットとなってしまうんですね。しかし、何度も通ううち、自分だけの風景・自分だけのお気に入りの場所が出てきます。実は、その深さが美瑛の魅力。

木や丘に名前を付けたメジャースポットは確かにあります。でも、その名前に囚われず“名もなき丘”を探してみてください。写真の撮り方も変わってくるでしょう。見どころをザッとめぐるなら「パッチワークの路」だけで十分かもしれませんが、それのみではちょっともったいない。観光客の多い夏でも、有名どころの裏道には誰もいない場所がたくさんあります。農家さんの邪魔にならない自分だけの場所でぼーっとしながら昼ご飯を食べるのも、夏の楽しみ方です。お盆を過ぎると寒くなるので、これは7月いっぱいまでが目安。

いい場所はたくさんありますが、個人的なイチオシエリアは「留辺蘂(るべしべ)」と「五陵(ごりょう)」です。留辺蘂にはお店もほとんどなく、名所といえば「パフィーの木」くらいのもの。ただ、それが以前の美瑛の姿であり、ツウ好みの、自分だけの景色を見つけやすい区域です。また、五陵は美瑛で最も高い場所にあります。パッチワークの路の一番奥にあり、美瑛一帯を見渡すことができる素晴らしい展望スポットです。


ローカルな魅力が満載!おすすめホテル特集


[たびらいセレクション]

札幌で朝食がおいしいホテル3選

美瑛周辺の有名スポットと魅力的な施設

「丘と木」のある美瑛の風景

  CMで話題になった木や丘の名所、多くの人が訪れる美瑛の人気スポットを紹介。

おすすめポイント
  約8ヘクタールの敷地にラベンダー、ポピー、ひまわりなどが咲き誇る「ぜるぶの丘」や、広大な丘陵地帯にまっすぐに伸びる1本のポプラの木がそびえ立つ「ケンとメリーの木」、また、タバコのプロモーションで使われた「セブンスターの木」は観光タクシーやバスでも行くことができる。これらは美瑛を代表する観光地。親子の木、お化けの木、パフィーの木、五本の木などCMやTVなどに登場した有名な木や丘があちこちに見られる美瑛西側のエリアは「パッチワークの路」と呼ばれている。国道から少し横道に入れば、丘や木が織りなす風景を見ることができる。

老舗ギャラリーと気鋭の施設

  丘のある風景、美瑛の自然の魅力を広める写真ギャラリーと、おしゃれなショールームを紹介。

おすすめポイント
  写真家が多く活動する美瑛町には複数のギャラリーがあり、観光の合間の休憩場所としてもぴったり。「ニペク」は達人である中西敏貴さんがオーナーを務めるカフェ&ギャラリー。大雪山系を見晴らせる美しいカフェで、静かなひと時を楽しんではいかがだろう。美瑛選果はJAびえいが直営するショールームで、レストラン・軽食コーナー・生鮮市場・パン工房を備えている。JR美瑛駅からも近く、女性の姿が多く見られるおしゃれな施設だ。

力が出てくる美瑛のパワースポット

  美瑛にも多くのパワースポットが? 特別な気分になれるおすすめスポット。

おすすめポイント
  著名なスピリチュアルカウンセラーがパワースポットとして著書などで紹介したことで話題となり、北海道三大パワースポットのひとつとも言われる美瑛神社は伊邪那岐神(イザナギノカミ)、伊邪那美神(イザナミノカミ)を御祭神を主神とする。また、ブルーの水を湛える池と立ち枯れた木々が神秘的な雰囲気を醸し出す白金地区の青い池や白金不動の滝など、自然の不思議な力が美瑛には満ちあふれている。

北海道の宿探しなら「宿くらべ」

  • 温泉・スパがある北海道ホテルランキング
  • 札幌で朝食がおいしいホテル3選
  • 函館で朝食がおいしいホテル3選
編集部の視点
  北海道のいい宿研究会が厳選したホテルを目的別にご紹介。お得に楽しくホテルを選んで北海道を旅するヒントがたっぷり詰まっています。自分好みのプランがきっと見つかるはず。

⇒「宿くらべ」をもっと見る

北海道のホテル特集最安値プラン!公式サイトからのご予約がお得

美瑛までの交通アクセス

  美瑛町は北海道上川地方のほぼ中央、上川郡に位置する。近隣の富良野市と共に北海道を代表する観光地として知られる。丘陵風景と花の風景が人気で、北海道外からの移住者も多い。
道内各地からは車でのアクセスが主流。JR美瑛駅周辺にはレンタルサイクルを貸し出す店舗が複数あり、それを利用した観光も可能だ。

札幌から車で

  札幌ICから道央道で旭川鷹栖ICへ、国道48号-国道12号、国道237号で約166キロ、約2時間30分

旭川から車で

  国道237号で約26km、約40分

富良野から車で

  国道237号で約34km、約50分

達人が教える美瑛ツウへのワンステップ

Q 観光におすすめの時間帯はありますか?
A 夏の間、早朝の美瑛には霧が発生します。条件がよければ、霧が富良野から国道沿いに流れてきて雲海のようになるんです。留辺蘂(るべしべ)の丘に早朝に上れば、その様子を撮影できますよ。
Q 美瑛・富良野地方はどのようにまわるのがおすすめ?
A 中富良野のラベンダー畑などは昼間に行くとものすごい人の数。そこで、こういった人気スポットは宿の朝食前に楽しむのがいいですね。人の数も少ないので、素晴らしい風景をゆったりと見ることができます。それから朝食を食べ、昼間の人が多い時間帯はマイナーなスポットを“探してみる”ことをおすすめします。美瑛は道一本の違いで、まったく違う丘のパターンを見られるため、名所をはずしても十分楽しい観光が可能です。
Q 美瑛に発生する自然現象を教えてください。
A 秋の紅葉もまた、美瑛の美しさです。大きな虹もしかりですが、寒さの厳しい冬にはダイヤモンドダストと、それに加え「サンピラー」という自然現象が見られます。これは「太陽柱」と呼ばれるもので、太陽の光が空気中のダイヤモンドダストに反射し、柱上に輝いて見えるもの。これは絶景という言葉が当てはまるかもしれません。
現地ナビゲーターによる 美瑛のホテルガイド

ぜるぶの丘

  富良野・美瑛のホテルの特色
・食事にこだわり、オーベルジュ形式の宿泊施設が複数あります
・宿泊施設の割合として、ロッジ、ペンションが多くあります
・北海道の魅力に惚れ込んだ、道外からの移住者が経営する小さな宿が多くあります

⇒富良野・美瑛のホテルを北海道在住の現地ナビゲーターがご案内します

札幌で夜景の綺麗なおすすめのホテル5選

いざないの一枚

その他の達人指南を見る

青い池メイン

美瑛の「青い池」 青色が一番美しく見えるタイミングは?
富良野・美瑛旅行の行き先として、ラベンダー畑と並んで必ず名前が出る人気スポット「青い池」。この絶景スポットを思い切り楽しむには、どんなコツがあるの? 実際に現地・・・

旭岳と紅葉

「旭岳」 登山だけではない楽しみ方
北海道でも有数の、美しい紅葉を観られる大雪山。旭岳は、その最高峰。全国から登山者や観光客が集まる。自然の魅力を体感できる観光スポットを紹介する。

『彩の畑』

ファーム富田 ラベンダーの名所を満喫したいなら、何するべき?
富良野市に隣接する中富良野町の「ファーム富田」は、毎年100万人もの観光客が訪れる日本最大級のラベンダー畑。北海道指折りの人気スポットを100%満喫するには、実・・・

天狗山からの夜景

小樽天狗山は昼間も楽しい! 夜景スポットの知られざる楽しみ方
標高532.4メートル、小樽のシンボル的な存在「天狗山」。山頂からは、小樽の街並みだけでなく小樽湾や石狩湾、さらには積丹半島までも見渡せる絶好のビューポイントで・・・

昭和新山を眼下に見ながら有珠山山頂へ

有珠山と昭和新山 北のジオパークを満喫!
道央・壮瞥町(そうべつちょう)の有珠山(うすざん)は、ロープウェイから望む四季折々の景色、“外輪山遊歩道トレッキング”で見られる火口、そしてグルメなど、さまざま・・・

中山峠メイン

中山峠 道の駅で羊蹄山と 名物あげいもを満喫する方法
札幌と道南地方を結ぶ国道230号線沿い、札幌-ニセコ間を車で通る際に欠かせない「道の駅 望羊中山」。年間400万人の旅行者が訪れるこの道の駅は中山峠の頂上に位置・・・

旭山動物園

北海道を代表する動物園となった旭山動物園
行動展示で生き生きとした動物と出会える。旭山動物園の魅力を再発見。

幸福駅

幸福駅と愛国駅、昭和薫る十勝のローカル駅
帯広・広尾自動車道の幸福インターを降り、南西500メートルほどの場所に幸福駅はある。とても小さな旧国鉄の駅舎は、恋人たちの聖地として有名観光スポットになった。同・・・

神の子池

神の子池 神々しい清里町の絶景スポットをどう遊ぶ?
弟子屈町の温泉旅行や知床の自然鑑賞とセットで訪れてほしい場所「神の子池」。神々しさまでも感じる、青く小さな絶景スポットをどう楽しみますか? たびらいのローカル案・・・
×