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  1. 北の大地の水族館 北見の小さな人気水族館

達人指南

現地の達人が旅行の楽しみ方を伝える観光コラムです。人気の観光地から知る人ぞ知る穴場まで、達人だからこそ分かる一歩踏み込んだ“通”な情報を紹介しています。

北の大地の水族館 北見の小さな人気水族館

  「北の大地の水族館」は、北海道の川の環境を再現した新しい生態展示の手法で人気を集める水族館。かつては来館者の減少と老朽化で大ピンチに陥っていたが、リニューアルを機に人気観光施設へと変貌した。リアルな水辺の世界を目前に映し出す、この水族館の見所を紹介。

滝つぼ水槽

  平成24年(2012)7月にリニューアルオープンし、今や、全国的に知られるようになった「北の大地の水族館」。その躍進を支えたのは、水族館プロデューサーの中村元氏との出会いだった。

中村氏が掲げた「施設ではなく展示にお金をかける再生プラン」に加え、おんねゆ温泉に近接する地の利を活かし、大量に湧き出るきれいな地下水を利用することで、北海道の川の自然をダイナミックに再現する生態展示のスタイルを確立した。滝ツボ水槽や四季の水槽など、川の生態系を人の視点に置き換える斬新な展示が、多くの感動を呼んでいる。

急げば、わずか10分ほどで見てまわれる小さな水族館に隠された人気の秘密とは。若き達人に徹底インタビュー!

取材・文/たびらい編集部 更新/平成28年(2016)5月

山内 創さん
(やまうち そう)
山内 創さん

「山の水族館」の達人
  愛知県出身。北里大学・海洋水産学部で環境教育を学び、学生時代から「水族館に勤めたい」との熱意を抱き、北見市へとやってきた若き副館長。水族館に展示する魚たちを得るため、道内各地に足を運ぶ。趣味は水族館・動物園・博物館巡りで、お気に入りの施設を探して旅をするのが休日の常だ。
 長崎県の「海きらら」、秋田県の「男鹿水族館」、福島県の「アクアマリン福島」は非常に素晴らしい、と語る。道内のおすすめスポットは網走市の「モヨロ貝塚館」とサホロリゾートの「ベアマウンテン」とのこと。

おんねゆ温泉「北の大地の水族館」
⇒ http://onneyu-aq.com/

地下水の水温変化で、季節の移り変わりを感じる魚たち

「滝つぼ水槽」のオショロコマは“なわばり争い”もするという

  まず、館内で一番初めの見どころとなるのが「滝つぼ水槽」。上から水を落とし“滝”の原理を使った水槽には、オショロコマ・ヤマメ・アメマスといった北海道のサケマスの仲間が展示されている。興味深いのは、魚たちが四季を感じ、秋には産卵行動に入るという点だ。

その理由は、この水族館が使う「水」にある。「通常、水族館は一定に保った水温の中で魚を管理しますが、山の水族館では「浅井戸」という技法で地層から地下水をくみ上げて利用しているため、冬は3~4℃、春先は7~8℃、夏場は15~16℃ほどに水槽内の水温が変化するんです」と達人・山内さん。渓流に暮らすのと同様に、水温の変化による季節の移り変わりを魚が感じとるわけだ。

元々、北の大地の水族館はリニューアル時の予算の関係でろ過装置をつけられないという実情があった。そのため、水を抜きつつ上から地下水を流入させて循環するという手法を用いたのだが、これが結果的に“自然界に近い魚”の展示につながった。

「北海道の豊かな自然、厳しい自然を、そして、おんねゆ温泉の水を表現する」のが水族館の展示コンセプト。季節によるダイナミックな変化は、すべて地下水がつくり出しているのだ。

北海道にしか生息しない幻の巨大魚・イトウの姿

大人気プログラム、イトウの「いただきますライブ」

  水族館展示の中盤に現れるのが、日本最大の淡水魚「イトウ」。この魚は、かつては本州にも生息していた魚だが、絶滅し、今では北海道でも貴重な存在となっている。なんと、ここで飼育されている約40匹のイトウは天然魚。スタッフ自らが道北のダム湖・朱鞠内湖に出向き、漁船の定置網に入ったイトウを選別して持ち帰ったものだ。水槽内で90センチほどに成長したイトウは迫力十分。

春、産卵行動を前にしたオスは赤い“婚姻色”に染まる。「イトウが赤くなる季節は、例年5月の連休頃。来場した多くの人が喜んでくれています。地下水から季節の変化を感じとるのは、小さな魚たちだけではないんですよ」と山内さんは教えてくれた。

また、このイトウ水槽には「いただきますライブ」という人気プログラムがある。活性のいい時期には週3回ほど実施されるこのプログラムは、イトウに“生きたニジマス”を与えるというもの。ペレットや冷凍餌ではなく、魚を襲って捕食するシーンは迫力があり、大人に好評だ。

季節ごとに“旬”の魚の姿を見られる「北の大地の四季」水槽

「北の大地の四季」では、シロザケの姿も見られる

  北の大地の水族館では、数種類の魚を季節ごとに変えて展示する、面白い方法をとっている。その水槽が「北の大地の四季」。1年の中で魚たちが最も美しい色合いになる時を狙って展示する水槽だ。例えば、4月下旬~5月上旬の時期は産卵に入るウグイを展示。通常、ウグイは淡泊なグレーをしているが、春の産卵期にはがらりと体の色を変え、オレンジ色の線を体に浮かべる。その姿はとても鮮やかで「アカハラ」という地方名もあるほど。

また、夏に展示するのは、渓流の妖精・ヤマメ。自然界でもエサを豊富に食べた初夏~夏のヤマメは、淡いブルーの魚体にピンク色が差し、さらにパーマークと呼ばれる黒い班がはっきりと浮き出て美しくなる。ファミリーに人気なのは、9月の1カ月に展示するシロザケだ。産卵直前のサケのオスは鼻が曲がり、独特な顔つきに。オスメスともにブナ色という婚姻色に染まって、産卵行動も行うので、その迫力あるシーンも相まって大人気。

北海道の全域が冷え込む厳冬期の1~2月の間、この「北の大地の四季」水槽は上層部が凍ってしまう。凍らない水槽の中~下層部も水温は2~3℃と非常に低い。この時期、魚たちは代謝しないためにエサをとることもなくじっとしている。四季の移り変わりを、また厳しい自然を最も感じられる水槽なのだ。

子どもに人気の水槽、魚たちとは?

山の水族館の「ドクターフィッシュ」は、かなり大きめ

  では、子どもに人気の施設は? 「ズバリ、遡上水槽です」と達人・山内さん。ここは、川のわずかな変化を水槽内の魚たち(ヤマメ)が敏感に感じ取り、上流へ移動するという面白い水槽だ。約20分毎に水位が低く変化すると、水槽の魚たちが上流に向かって“渓流ジャンプ”する姿を楽しめる。

また、ふれあいコーナーにいるドクターフィッシュも人気。水槽の中にそっと手を差し込むと小魚が集まってきて皮膚を突つき、古い角質を食べてくれる。くすぐったいけど、ぐっと堪えて触れ合ってみよう。「うちのドクターフィッシュは他の水族館よりも大きく、迫力があると思います」と山内さん。

道の駅「おんねゆ温泉」で周辺観光情報をチェックしよう

併設する「果夢林の館」では、特産品の木工工芸品も見られる

  山の水族館が建つ、道の駅「おんねゆ温泉」は、木のおもちゃをつくることのできる体験工房・安全に遊べる木製遊具の遊園地、土産物ショップがある「果夢林の館」や、シンボルタワーでもある世界最大級の鳩時計「果夢林」、周辺地域観光案内所「クリーンプラザ・おんねゆ」などがあり、観光拠点としての役割も果たしている。

道の駅「おんねゆ温泉」には入浴施設はないが、観光案内所で日帰り温泉の情報なども確認できるので、北の大地の水族館の後に少し足を伸ばして日帰り温泉巡りを楽しむのもおすすめだ。

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北の大地の水族館のおすすめ展示&北海道の水族館情報

おすすめの水槽3選

  山の水族館は「珍しい魚が泳いでいる」という水族館のイメージを一新するユニークな展示水槽が見所。北海道の川辺の自然を水族館に再現した水槽は、私たちを新しい世界に誘う。

おすすめポイント
  イトウの大水槽は、1メートルクラスのイトウが群れをなして泳ぐ姿が壮観。ドクターフィッシュの水槽は、山の水族館を訪れる子どもたちに大人気。手を食べられるのに(皮膚の角質)くすぐったい感触が楽しいのだとか。滝つぼ水槽は、滝つぼの環境を再現したダイナミックな演出が必見。来場者が記念撮影をするフォトスポットでもある。

ユニークな展示盛りだくさん!北海道の水族館

  「山の水族館」だけでなく、道央地方を中心に北海道には面白い水族館がたくさん。おすすめの施設を紹介。

おすすめポイント
  札幌唯一の水族館「サンピアザ水族館」の人気者はコツメカワウソ。エサを得るために手を穴のなかに入れる習性を活かしたふれあいプログラムが、人気を博している。宇宙や北海道のなりたち、科学を体で感じながら学ぶことのできる「札幌青少年科学館」が隣接しており、セットで楽しむのがおすすめだ。また、「おたる水族館」はトドやアザラシなどのダイナミックな芸を目の当たりにできる「海獣公園」が人気。トドの「鮭は丸飲み」といった宣伝コピーや、“期間限定社員”として“夏季限定雇用”されるヒツジなどが「ユニークすぎる」水族館として全国的に評判だ。

大迫力!動物の行動展示

「北の大地の水族館」への交通アクセス

  北見市は海から山まで約110キロと細長い町。北の大地の水族館のある留辺蘂地区は、北見市街から約30キロの場所にある。田園風景を見ながらの約1時間のドライブが目安だが、北見市街は信号が多いので時間に余裕をもって訪れよう。また、水族館のある留辺蘂(るべしべ)エリアは道東地方に位置しながら、意外に道北・層雲峡温泉からのアクセスがよい。こちらは峠越えのルートとなるので運転には注意。

「北の大地の水族館」の施設情報

  【住所】北海道北見市留辺蘂町松山1番地4
【営業時間】(夏季)8時30分~17時 (冬季)9時~16時30分
【休館日】(夏季)4月8日~14日 (冬季)12月26日~1月1日
【入館料】一般670円、中学生440円、小学生300円
【駐車場】あり、無料
【問い合わせ(電話番号)】0157-45-2223
【公式サイト】http://onneyu-aq.com/

JR・バスで

  JR「留辺蘂駅」から道の駅おんねゆ温泉行きバスで約20分、終点下車し徒歩約2分

車で

  (北見駅から)
国道39号線を経由し、約35キロ、約1時間
(上川町・層雲峡温泉から)
国道39号線を経由し、約60キロ、約1時間30分

達人が答える「北の大地の水族館」Q&A

Q 「北の大地の水族館」には“日本一”と“世界初”の展示があると聞きます。それは何ですか?
A 日本一は幻の魚イトウの数。山の水族館では1メートルを超えるイトウ20匹を含め大型のイトウが40匹ほども飼育されています。また四季水槽は凍った川の下の様子を見ることができる世界初の水槽です。
Q 魚のジャンプを見るための秘訣は?
A 川の魚は水位が下がると浮き袋でそれを感じ、生命の危機を感じて水が流れてくる方向(水の多い場所)に移ろうとする習性があります。川魚のジャンプ水槽はこの習性を利用し、約20分サイクルで満水状態から低水位の状態を繰り返すことで魚がジャンプしたくなる環境を人工的につくりだしています。ですから水位をよく確かめて、低水位の時間帯に水槽の前で魚たちを観察することがジャンプを見るための秘訣です。
Q プロデューサーの中村元さんとはどんな人ですか?
A 鳥羽水族館の副館長を務めた後、フリーランスで活動する水族館プロデューサー。国内外多数の水族館を巡り、水族館のすべてを知りつくす第一人者。山の水族館の他にも、新江ノ島水族館、サンシャイン水族館などをプロデュースしています。
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