1. 阿蘇観光で雄大な自然と出合う旅

達人指南

現地の達人が旅行の楽しみ方を伝える観光コラムです。人気の観光地から知る人ぞ知る穴場まで、達人だからこそ分かる一歩踏み込んだ“通”な情報を紹介しています。

阿蘇観光で雄大な自然と出合う旅

  圧倒的スケールの大自然が広がる阿蘇。世界有数のカルデラ台地には、地球の鼓動を感じる出合いが待っている。

噴煙たなびく中岳火口は迫力満点

  “火の国”熊本を象徴する阿蘇火山。中央に1000メートル級の阿蘇五岳がそびえる阿蘇カルデラは世界有数の規模を誇る。広大なその山麓には、泉質絶佳阿の温泉や清水たたえる湧水地など、火山のもたらす恵みがあふれている。

一方、カルデラ内部で暮らす人々の歴史や文化も観光の見どころの一つだ。平成21年(2009)には貴重な地形や地層が評価され、日本ジオパークにも認定されている。阿蘇観光の魅力を、現地で生まれたカメラマンである達人に聞いた。


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阿蘇観光のおすすめ情報5選

[たびらいセレクション]

長野良市さん
(ながの りょういち)
長野 良市さん

阿蘇観光の達人
  阿蘇(現・南阿蘇村)生まれ。日本写真家協会、日本旅行写真協会会員。阿蘇をはじめ、中国やモンゴルなど、世界を舞台に活躍するカメラマンだ。『阿蘇』『火の神々の棲む山』など、阿蘇をテーマにした写真集も数多く手掛ける。近年は文筆家としても活動し、平成21年(2009)には壮大な中国の風景を描いたフォトエッセイ『大河の源流 黄河・長江』(河出書房新書刊)を執筆。

達人が語る 阿蘇観光の楽しみ方

北外輪山から望む阿蘇の風景。左手は大観峰

  阿蘇を満喫したいなら、通りすがりに観光するのではなく、十分に時間が取れるときに訪れてほしい。東西18キロ、南北25キロに及ぶ広大な阿蘇カルデラ。阿蘇山とは一般に、そのカルデラとその周囲の外輪山を含めた全域のことをいう。大カルデラ台地の中央には、約1592メートルの高岳を筆頭に、中岳、杵島岳、烏帽子岳、根子岳と、1000メートル級の阿蘇五岳がそびえる。また五岳を境に、北側を阿蘇谷、南側を南郷谷と呼ばれている。

カルデラ台地や外輪山には、見渡す限りの大草原や荒涼たる原野、泉質の良い温泉地、阿蘇の伏流水が絶え間なくあふれる湧水地、絶景が楽しめる展望台など、阿蘇火山の恵みを享受できるスポットが点在している。いずれも圧倒的なスケールで、国内では他に見ることのできない希有なフィールドといえる。

これまでの阿蘇観光は、それらのスポットを限られた時間の中、少しでも多く回るというスタイルが主流だった。しかし、それでは本当の阿蘇の魅力の触れることは難しい。せめて午前中は1カ所に留まり、阿蘇に流れるゆったりとした時間に身を浸し、過ごしてほしい。

中岳火口と草千里、砂千里の神々しさ

まるで異空間に紛れ込んだかのような砂千里ヶ浜の風景

  観光客を案内しているときによく聞くのが、“こんな風景は国内には他にない”という驚きの声だと、達人・長野さんは言う。

阿蘇を観光すると、見渡す限りの草原や火山由来の原野に出合う。中でも、草千里ヶ浜と砂千里ヶ浜、中岳火口の三つは、自然の偉大さを実感できる風景だ。阿蘇には大自然が広がっているが、長野さんに言わせれば、「手つかずの自然はこの三つだけ」。他の場所はどこも人の手が入っているといっても過言ではないという。

中岳火口は阿蘇観光で最も人気の高い場所で、必ず立ち寄ってほしい場所でもある。直径は約600メートル、深さは約130メートル。大釜のような火口には雨水がたまり、時期によっては、その水が神秘的なエメラルドグリーンに染まる。次々に立ち上る噴煙は、まさに大地の息吹。今にも地球の鼓動が聞こえてきそうだ。

ところで、中岳の火口からは火山ガスも噴出しており、風向きによっては見学ゾーンまで流れてくることもある。呼吸器や心臓疾患を持つ方は十分に注意してほしい。

長野さんが好きな阿蘇観光のスポットは、牧歌的な草原や池の風景が広がる草千里ヶ浜と、荒涼たる黒い砂浜が広がる砂千里ヶ浜。とくに夜明け前の草千里ヶ浜は格別だという。人の声や車の音がまったく聞こえず、まるで真空のような静寂だけが辺りを支配している。

一方、草原の広がる草千里ヶ浜に対し、砂千里ヶ浜では動物も植物も見当たらない。荒々しい火山の大地が目の前に広がる。草千里ヶ浜と砂千里ヶ浜のいずれも、駐車場の近くだけではなく、人気のない場所まで30分ほど歩いてほしい。そうすることで、よりディープな阿蘇観光の魅力を感じられるはずだ。

四季折々に変化する阿蘇の魅力

上空から眺めるダイナミックな阿蘇の大地

  春・夏・秋・冬。いつ訪れても異なる表情を見せてくれるのが、阿蘇観光の魅力だ。中でも達人おすすめの観光シーズンを紹介したい。まずは春。野焼きを終えた阿蘇の大草原に、若々しい緑が芽吹く季節である。夏も緑は多いが、同じ緑でもこの時期はひと味違って、青葉が一斉に山肌を彩り、可憐な草花が顔を出す。まるで大地のみなぎる生命力が溢れ出るかのようだ。

10月〜11月にかけての秋の阿蘇観光も捨てがたい。この時期には草が枯れ、広大な草原が茶褐色の風景へと変化する。山頂近くの風はすでに冷たく、その草原はどこか物悲しささえ漂うが、これも国内ではなかなか見ることができない風景の一つだ。

最後に、機会があるなら、ヘリコプター乗車体験で空から阿蘇を眺めてみてはいかがだろう。目線を変えると、阿蘇のスケールの大きさがより実感できるはずだ。

[たびらいセレクション]

達人おすすめの立ち寄り観光スポット&ドライブコース

阿蘇観光のおすすめ絶景スポット3選

  季節によってさまざま表情に変化する阿蘇の大自然。絶景を満喫できる、とっておきのビュースポットを紹介。

  • 俵山の東側にある俵山峠展望台から阿蘇山を望む
  • 曲がりくねった道を進んでいると突然、根子岳が目の前に
  • 北側から望む阿蘇五岳。眼下には阿蘇谷の田園風景が広がる
おすすめポイント
  阿蘇の風景を楽しむなら、カルデラ盆地を取り囲む外輪山からの眺めがベスト。北外輪山では大観峰が知られているが、他にも絶景を独り占めできる観光スポットが点在している。また南郷谷を一望できる俵山山頂も、ぜひ立ち寄ってほしい。

阿蘇の大自然を体で感じる観光スポット

  雄大な自然の風景が広がる阿蘇の中でも、火山を体感できる三つの観光スポットは必見。

  • 乗馬を楽しむ観光客。草原を散策したい人はぜひ立ち寄ってほしい
  • 火山が生み出した荒涼たる風景が広がる
  • 清らかな阿蘇の伏流水がこんこんと湧き出す
おすすめポイント
  阿蘇には緑の草原や湧水スポットなど、自然が見どころの観光場所がたくさんあるが、本当に手つかずの自然を体験したいなら、中岳火口や草千里ヶ浜、砂千里ヶ浜を訪ねてほしい。いずれも阿蘇が火山によって生まれた大地であることを実感できるスポットだ。

阿蘇のおすすめ観光ドライブコース

  フロントガラスに広がる絶景。車窓に広がる絶景に思わず目を見張る、そんなドライブコースを紹介しよう。

  • 眼下に広がるのは南郷谷。なんともダイナミックな風景だ
  • どこまでも続く大草原の中を爽快にドライブ!
  • 雄大な阿蘇五岳を眺めながらのドライブが楽しめる
おすすめポイント
  阿蘇を訪れたら、ゆっくりと自分の足で歩いて巡るのに加えて、車で訪れたなら、このコースをぜひ走ってほしい。次々に視界が変化する峠道から、ダイナミックな阿蘇の風景が目前に広がる山道まで、見どころはさまざま。また、草原の中を走り抜ける何ともいえない爽快感も阿蘇ならではだ。

熊本の旅をもっと楽しく。お得な旅行情報

  • 最安値プランがあるホテル特集 熊本ホテル編
  • ホテルグリーンピア南阿蘇
  • 阿蘇で家族におすすめの温泉旅館5選
編集部の視点
  阿蘇観光を満喫して、さらに熊本旅行を楽しく、充実させられるような宿・ホテル、レンタカー、パッケージツアーの予約情報を厳選して紹介。お得に賢く熊本を旅するヒントがたっぷり詰まっているので、自分好みのプランがきっと見つかるはず。

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阿蘇への交通アクセス

車(レンタカー)で

  ・熊本空港から国道443号・57号経由で約38キロ、約50分
・熊本駅から国道3号・57号経由で約50キロ、約1時間20分

⇒熊本駅の格安レンタカーを予約

電車で

  九州新幹線熊本駅から豊肥本線で約1時間40分、阿蘇駅または宮地駅で下車

達人が答える阿蘇観光のQ&A

Q 宿泊施設はどの辺りに多い?
A 阿蘇には、五岳の南山麓に広がる南阿蘇エリアから、内牧温泉のある中阿蘇エリア、そして黒川温泉で知られる小国エリアまで、多くの宿泊施設が点在。中でも、温泉旅館が密集している場所の一つが、阿蘇最大級の温泉街である内牧温泉付近。また、温泉旅館からペンションまで、多彩な形態の施設がそろっているのも魅力だ。
Q 車での観光で気をつけることは?
A 阿蘇は見晴らしの良い道や峠道が多いため、スピードの出し過ぎに注意しよう。また、国道57号沿いは休日ともなると多くの観光客が利用するため、渋滞が発生することもある。早め早めの行動がおすすめだ。
Q 草原で遊んだりできる?
A 阿蘇を訪れたときに気を付けてほしいことの一つが、草原への立ち入り。草千里ヶ浜のように、人が入れるように整備された場所なら大丈夫だが、基本的には立ち入り禁止の場所が多いので注意しよう。
Q 雪が降ることはある?
A 以前ほどではないが、冬場(特に1月〜2月)は阿蘇にも雪が降る。車で訪れる場合は、タイヤチェーンを装備するか、レンタカーでスタッドレスタイヤのオプションがあれば、必ず利用してほしい。
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たびらいの「推し宿」

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いざないの一枚

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