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佐賀県の文化と名産品

世界の焼き物に影響を与えたといわれる日本で最初の磁器は、県西部に位置する有田町で作られる「有田焼」だ。この焼き物は約400年前から連綿と受け継がれ、北に接する伊万里の港から積み出したため、「伊万里焼」とも呼ばれる。また、「唐津焼」も佐賀県を代表する伝統産業の一つで、16世紀後半の桃山時代に唐津市北波周辺で作られたのが起源とされる。第一次産業としては、佐賀平野では穀類中心の農業が盛んで、「天使の詩」や「夢しずく」などのブランド米が生産される。玄界灘に面した地域では沿岸漁業が、その内陸部では果樹栽培や畜産が行われている。東松浦半島の突端にある港町・呼子には、大正時代から続く朝市が立つ。有明海では乾海苔の生産が多く、年間の収穫量は全国1位。両目が突き出し、ユニークな姿で干潟をはって歩くムツゴロウは、有明海のシンボルだ。

伝統・風習・行事

小友祇園祭
小友祇園祭

“海を渡る山笠”として知られる唐津市小友(こども)地区に伝わる祭り、「小友祇園祭」。旧暦6月14日~15日に開催され、高さ15メートル、重さ3トンの巨大な山笠を50人ほどの若者が担ぎ、“あーさっさぁ、あーさっさぁ”の掛け声とともに海中を練り歩く。万治元年(1658)に流行したコレラの疫病除けと悪疫退散を祈願し、笠竹に御幣(ごへい)を付けて村内をはらい回ったことが起源とされる。

唐津くんち
 
唐津くんち

「唐津くんち」は唐津神社の秋季例大祭で、11月2日は宵山、11月3日は御旅所神幸、11月4日は町廻りが行われる。最大の見どころは3日の御旅所神幸で、早朝に唐津神社で獅子舞が奉納された後、みこしを中心として前後に曳山が従い、市内を練り歩く。漆の一閑(いっかん)張りという豪華な曳山には、鯛やかぶと、獅子などがかたどられている。最終日は10時30分に曳山が出発し、12時ごろに唐津駅前にすべての曳山が集合、3時間後に市内を巡行して唐津くんちの幕が閉じる。みこしの御神幸は、寛文年間(1661~1672)に始まったと伝わっている。

呼子朝市
呼子朝市の様子

海に臨む呼子の北側には加部島があり、かつては風待ち港の役割を果たしていた。徐々に流通が盛んになり、大きな船が着くようになったという。船の出入りが多くなると、港周辺には商店街が形成され、大正時代に入ると朝市が立つように。約200メートルの朝市通りに並ぶ露店は、平日で約40軒、土曜・休日は60軒ほど。朝7時30分に、おばちゃんたちの威勢のいい呼び声で朝市が始まり、店先では新鮮な魚介類をはじめ干物、野菜、果物などが売られる。特にイカは呼子の名物で、イカのすり身を練り込んだイカバーガーなどもある。

芸能・工芸・美術・建物

有田焼(伊万里焼)
伊万里・有田焼(有田焼)

文禄年間(1592~1596)、豊臣秀吉の朝鮮出兵の後、朝鮮人陶工の李参平(りさんべい)が有田泉山で陶石を発見し、天狗谷に窯を築いたことが起源とされる「有田焼」。日本初の磁器であり、当時は伊万里港から船荷したため、「伊万里焼」とも呼ばれる。作品は製造時期や様式などによって「古九谷様式」、「柿右衛門様式」、「金襴手(きんらんて)」などに分類される。李朝や古唐津の影響を受け、単調な絵柄で染付が多いものを「初期伊万里」と呼ぶ。また、17世紀後半から19世紀にかけて焼かれた色絵磁器は「古伊万里」という。

唐津焼
唐津焼

「唐津焼」は、桃山時代に岸岳(きしたけ)城主・波多氏(はたし)の領地で焼かれたことに始まる。秀吉の朝鮮出兵後、朝鮮から渡って来た多くの陶工により、現在に残る古唐津の名品が焼かれ、その基礎を築いた。古唐津の特徴はさまざまだが、代表的な種類としては「朝鮮唐津」や「絵唐津」、「黒唐津」などが挙げられる。唐津焼は茶人の間で“一楽(楽焼)、二萩(萩焼)、三唐津”と珍重される陶器で、主に茶陶が多い。唐津市内には現在も、70以上の窯元が点在している。

旧中尾家住宅
旧中尾家住宅

明治10年(1877)に廃業するまで、呼子で代々捕鯨業を営んでいた旧家・中尾家。天保11年(1840)刊行の『小川島鯨鯢合戦』に鳥瞰図が描かれていることから、旧中尾家住宅は九州で最古の部類に属する町屋建築遺構といわれている。母屋の間口は9間(約16メートル)と豪壮な造りで、母屋南棟の土間や吹き抜けの通り、35センチもある大黒柱など、簡素ながらも格式と風格を備えた建物だ。隆盛を極めた鯨組主の屋敷の遺構は、全国的にも珍しい。

佐賀県の名産品

農産物

イチゴ
イチゴ

佐賀県農業試験研究センターにおいて、福岡県の品種「とよのか」と千葉県の「大錦」を交配し、平成13年(2001)に「さがほのか」が品種登録された。果実は比較的大きめの、ややスリムな円錐形。表面は鮮紅色でつやがあり、果肉の中が白い。食感はやや硬めで、香りがよく、酸味が少なく甘みが強い。

大浦の棚田(米)

佐賀県の米の作付面積は2万6600ヘクタール。年間収穫量は13万5400トン余りで、県内では「さがひのひかり」や「たんぼの夢」、「さがびより」、「天使の詩」など、佐賀のブランド米が育てられている。最初に市場に出回ったのは、旧暦の七夕(8月7日前後)に収穫されることから名付けられた「七夕こしひかり」。粘りが強くやわらかく、甘みがあり、つやのある炊き上がり。「キヌヒカリ」と「ひとめぼれ」の交配によって生まれたのが「夢しずく」。佐賀米作りへの「夢」と、朝霧に濡れる稲の「しずく」を合わせて名付けられた。

玉ネギ
全国2位の生産量を誇る「玉ねぎ」

玉ネギは、かつてエジプトのピラミッドを構築する労働者に与えられたという健康野菜だが、佐賀県は北海道に次いで年間約15万7800トンの生産量を誇る。玉ネギ栽培は県南部で行われ、ミネラル分の高い豊かな土壌が品種のよい玉ネギを育てる。3月に出荷されるのが極早生品種「貴錦」で、次いで「レクスター1号」、「七宝早生7号」、「ターザン」、「もみじ3号」と品種をつなぎ、10月まで出荷される。

海産物

イカ
イカの生干しの風景

呼子はイカの産地として名高い。呼子がイカで知られるようになったのは昭和44年(1969)ごろからで、町内で開業を始めた魚料理店がイカの活き造りを提供した際に珍しがられ、広がったという。呼子では、ケンサキイカを“ヤリイカ”、アオリイカを“水イカ”または“藻イカ”と呼び、ヤリイカは3月下旬から12月上旬まで、アオリイカは11月下旬から4月中旬まで、甲イカは1月下旬から3月末まで水揚げされる。そのため、3月下旬の天候のいい時期には、この3種類のイカが同時に食べられる。町のあちこちで目に付く天日干しのイカは、四季を通じた呼子の風景となっている。

 
ムツゴロウ
ムツゴロウ

“有明海のシンボル”ともいえるムツゴロウは、ハゼ科の硬骨魚。干潟の上をはい回れるのは、エラと皮膚の両方で呼吸ができるため。軟らかい泥に穴を掘って生息し、巣穴には1個の入り口と1~2個の非常口を兼ねた通気口が設けられている。ムツゴロウが干潟に出てくるのは6月~7月。13℃以上で天気の良い日には、冬でも巣穴から出てくることがあるが、12月~3月上旬には冬眠する。ムツゴロウはかば焼きにして食べるのが一般的。

 
ノリ(海苔)
有明海ではノリの養殖が盛んで、佐賀のりは全国1位の収穫量を誇る

有明海ではノリ(海苔)の養殖が盛んで、年間収穫量は21億5000万枚と、全国1位。全国収穫量の25%を占めている。有明海の海水は適度な濃さの塩分を含み、多くの河川からミネラル豊富な栄養分が流れ込むため、豊かな漁場となっている。また、1日2回の干出により、品質の良いノリが育つ環境。有明海の海苔は“佐賀のり”と呼ばれ、つやのある黒紫色をしている。これをさっとあぶると緑色に変わり、磯の風味と香ばしく甘みが出る。海苔巻きなどに利用される乾し海苔(ほしのり)のほか、佃煮などの加工品も作られている。

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