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  1. 「勝連城跡」世界遺産のグスクの楽しみ方

「勝連城跡」世界遺産のグスクの楽しみ方

  沖縄本島中部の勝連城は、琉球王朝時代にこの地で人々に慕われた王、阿麻和利(あまわり)の居城として知られる。勝連城をめぐるさまざまな人間ドラマと合わせて、その楽しみ方を紹介。

  • いつも多くの観光客でにぎわっている勝連城跡
  • 三の曲輪から二の曲輪、一の曲輪を望む
  • 琉球石灰岩の切石が絶壁のように積み重なる

  那覇空港から、高速道路を利用して約1時間。沖縄本島の東海岸にある勝連半島の付け根の丘陵に位置する勝連城は、高低差を活かした城づくりが特徴の城。10代にわたり按司(あじ。地域の首長のこと)によって治められてきたが、10代の城主、阿麻和利(あまわり)の治世が最盛期。地の利を活かした中継貿易で経済力と軍事力を持ち、首里王府とは別の道を歩もうとするが、最終的に王府の軍勢によって滅ぼされ、衰退していった。
 平成12年(2000)12月には「琉球王国のグスク及び関連遺産群」として世界遺産に登録され、海中道路などとともに、中部有数の観光地として多くの観光客でにぎわっている。
投稿日/平成25年(2013)10月 ライター/仁井名修
更新日/平成27年(2015)8月

勝連城跡の達人
(なかむら しゅんきち)
仲村 春吉さん

勝連城跡の達人
  昭和16年(1941)中城村生まれ、うるま市在住。うるま市史跡ガイドの会会長。定年退職後は、恩納村道の会(現在は顧問)、中城村グスクの会(現在は顧問)、うるま市史跡ガイドの会の立ち上げに参加。ガイドとして、勝連城内の案内をはじめ、うるま市内の史跡や中部地区の世界遺産などで日々案内に取り組んでいる。
    • 沖縄の古謡(おもろ)にも謡われた最後の名城

        三の曲輪から舎殿や宝物庫があった二の曲輪や一の曲輪を望む
      勝連半島の東西に、細長く延びた形で築かれた勝連城。進貢船(しんこうせん。中国の王朝との交易や使節派遣のための船のこと)によく似たその形から「進貢船のグスク」とも呼ばれているが、この異名は交易が盛んだった勝連城のことをうまく表現している。いまだ発掘調査が進められている段階ではあるが、沖縄有数の規模と歴史をもつ名城だ。

      360度のパノラマが広がる一の曲輪

        一の曲輪には交易品を収めた宝物庫があったという
      勝連城で最も高い場所にある一の曲輪(くるわ。城郭内にある区画のこと)は、標高約98メートルで、南は知念半島から北は山原(やんばる)までを見渡すことができる。勝連城からの眺めはとても美しい。北の金武(きん)湾、南の中城(なかぐすく)湾に挟まれた勝連半島に築かれた勝連城は、まるで海に浮かんだ城のようにも感じられる。脈々と続く沖縄の山並みが視界に広がり、訪れた人の心を奪う。

      中継貿易によって栄えた勝連城

        琉球石灰岩の切石が絶壁のように積み重なる
      勝連城は、琉球石灰岩の切石を使い、東西の丘陵をうまく利用して曲線状の城壁が築かれている。正門である南風原御門(はえばるうじょう)と、裏門にあたる西原御門(にしはらうじょう)という2つの入り口がかつてはあったが、その名前は門の方向にあった集落の名前から付けられている(各門はまだ復元はされていない)。
      四の曲輪からみた城門跡
      御門を抜けると、居住スペースである四の曲輪が広がっている。そして、四の曲輪から西に向くと絶壁のような城壁に囲まれた三の曲輪、二の曲輪、一の曲輪がある。四の曲輪の東には、防衛部隊が詰めていたと考えられる東の曲輪があったようだ。
      東の曲輪から眺める勝連城跡
      勝連城のはじまりは13世紀頃と考えられる。中国製陶器が発掘されたり、防御施設である柵列が見つかったりしており、この辺りに多くの人々が居住し、指導者がいたことがうかがえる。
       城主として最も有名なのは、最後の按司となる10代目の阿麻和利だ。彼は肝高(ちむたき。英雄のこと)として人々に讃えられた名君で、増築を繰り返すなどして、勝連城を現在の姿まで発展させた。

      勝連城滅亡にまつわる人間ドラマ

        二の丸には今も阿麻和利がまつられている
      今なお、英雄として高く評価されている阿麻和利には、名君としての逸話が多い。城主としての阿麻和利が推し進めたのが貿易だ。螺鈿(らでん)細工に使用する貝の輸出や、中継貿易の拠点として活動し、莫大な富を築いたと考えられている。注目すべきは、一の曲輪の宝物庫、二の曲輪の舎殿から、大和系・高麗系の灰色瓦が出土していることだ。
      二の曲輪にある舎殿跡
      本土や中国大陸から技術導入した可能性もあるが、おそらく輸入したものと考えられる。沖縄のグスクで瓦が出土しているのは首里城と浦添城と勝連城だけで、王城に匹敵するほどの経済力や軍事力を持っていたという証なのだ。

      こうして勢力を伸ばした阿麻和利を恐れた琉球王国の国王、尚泰久(しょうたいきゅう)は、名将として知られていた護佐丸(ござまる)を中城城に派遣して、防波堤の役割をさせた。そして、自らの娘の百度踏揚(ももとふみあがり)を嫁がせる。しかし、若き阿麻和利の野望は止まらず、護佐丸の中城城を滅ぼし、さらには首里攻略の準備を進めた。この動きを察知した百度踏揚は、命からがら勝連城を脱出。首里城に危急を知らせ、首里軍と勝連軍による籠城戦が繰り広げられることになるが、勝連軍は遂に陥落してしまう。
      夕日に照らされる阿麻和利の夢
      この伝説には諸説あるが、史料は残っていない。ぜひ一の曲輪に立って、歴史上の登場人物たちの思いを感じてみてほしい。

      中部東海岸を代表する観光地・勝連城跡をもっと楽しむ

      達人いちおし! 勝連城の見どころ

        勝連城跡に行ったらこれだけは見逃せない!というスポットを厳選。勝連城の歴史と、時代のヒーロー阿麻和利をめぐる歴史ロマンを感じてみて。

      • 上から礎石を見ると、その大きさに驚く
      • 平和になった今日では、誰でも容易に上ることができる階段
      • 今は水はないが、かつては産業用水として使われていた井戸
      おすすめポイント
        勝連城はまだ発掘調査と復元の途中で、その全貌はまだ明らかになっていない。しかし、舎殿跡など、かつての繁栄を伝えるものがあったことは分かっている。また、20メートルの高低差をうまく利用して軍事力強化につなげた四の曲輪の階段など、グスクとしての防衛機能は突出している。こうしたものをたどっていくと、繁栄の歴史をうかがい知ることができる。

      勝連城一の曲輪から見える美しい景色

        一の曲輪の標高は約98メートル。周囲に高所のないこの地域では勝連城からの視界をさえぎるものがなく、辺りを見渡すと絶景が広がる。

      • 朝日に照らされる海中道路と島々
      • 阿麻和利はどのような気持ちで、この海を眺めていたのだろうか
      • どこか気持ちが安らぐ、金武湾の風景
      おすすめポイント
        勝連城の一の曲輪は、景色を360度見渡すことができる展望スポットとしても人気。山並みはもちろん、澄み切った青い海は本当に美しい。太陽のきらめきなど、時間帯によってそれぞれに違った見え方をするので何度訪れても飽きることがない。

      達人の好きな勝連城跡撮影スポット

        上から見下ろす景色もきれいだが、勝連城跡を外から眺めるのも、角度によって姿が変わって魅惑の撮影対象になる。勝連城跡を素敵に記録できる達人おすすめのスポットを紹介。

      • 計算し尽くされた石積みが見事
      • 何段にも積み重なる大迫力の城壁
      • 数百年にわたり静かに佇む勝連城跡を望む
      おすすめポイント
        勝連城の一番の特徴は、四の曲輪から三の曲輪に至る階段で、王府の大軍を三日三晩苦しめたその様子は、昔と変わらない。また、四の曲輪(標高63メートル)よりも少し高くなっている東の曲輪(標高78メートル)からは、城の全貌をとらえることができる。
       城の外、休憩所の反対側にあたる勝連南風原からの光景もなかなかだ。かつてはこちらがメインルートだったとされ、人々は羨望の眼差しで城を見上げていたのではないかと、想像がふくらんでくる。
  • アクセス・Q&A
    • 勝連城跡への交通アクセス・施設情報

        那覇空港から沖縄自動車道を利用して約1時間で到着する。高速道路を使用しない場合は、国道329号線を北上して、約1時間30分。

      車(レンタカー)で

        那覇空港から国道332号線、331号線、那覇東バイパス(国道329号線)、県道82号線を通って、那覇ICから沖縄自動車道に入る。沖縄北ICで下りて県道36号線、33号線、16号線を通って進むと、左手に勝連城跡休憩所が見える。所要約1時間。

      さらに詳しく知る⇒ 那覇空港から勝連城跡の距離と所要時間の目安


      路線バスで

        那覇バスターミナルから、与勝線(52番)で勝連団地前バス停下車、徒歩約5分。
      おもろまち駅前広場から、屋慶名おもろまち線(227番)で勝連団地前バス停下車、徒歩10分。

      施設情報

        【住所】沖縄県うるま市勝連南風原3908

      【電話番号(問い合わせ)】098-978-7373(勝連城跡休憩所)

      【営業時間】
      9時~18時(勝連城跡休憩所)
      ※勝連城跡は開放されているので、見学時間の設定はない。ただし、照明などは無いので日没後の見学は要注意
      ※年末年始は開所、閉所時間が変更になる場合あり

      【定休日】年中無休(ただし、台風時など路線バスが運休する場合は閉館)

      【利用料金】入場料 無料

      【勝連城跡の見学所要時間の目安】約30分~1時間

      【駐車場】無料(約40台。利用時間は9時~18時)

      勝連城跡Q&A

      Q レンタカーで行く際の駐車場は?
      A 勝連城跡休憩所の横に、40台ほどの車をとめることができる駐車場がある。利用時間は9時から18時まで。
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      Q 休憩所には何があるの?
      A 売店などの販売スペースや図書コーナー、展示コーナーがある。また、弁当や飲み物を持ち込んでの飲食も可。
      Q 見学の際、注意することはある?
      A 高台を利用して建てられた勝連城跡はかなりの傾斜がある。運動しやすい靴がいい。
      Q 城跡にトイレはある?
      A 勝連城にトイレはないので、下の休憩所で済ませておこう。
      Q 近くに観光名所はある?
      A 勝連城の東には、文字通り海の中を走るような絶景で知られる海中道路がある。海中道路の先の島々には見どころ満載だ。
      ※詳しくはこちら⇒【伊計島⇔勝連城跡】距離と所要時間の目安
      Q 見学の所要時間は?
      A 所要時間はあくまでも目安だが、約30分~1時間。

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