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  1. 通潤橋 豪快な“放水する石橋”の魅力とは
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達人指南

現地の達人が旅行の楽しみ方を伝える観光コラムです。人気の観光地から知る人ぞ知る穴場まで、達人だからこそ分かる一歩踏み込んだ“通”な情報を紹介しています。

通潤橋 豪快な“放水する石橋”の魅力とは

  石造アーチの水路橋として日本最大級の規模を誇る「通潤橋(つうじゅんきょう)」。江戸時代末期の完成以来、今も現役で周囲の田畑を潤している。橋の中央部分から、放物線を描きながら勢いよく放水される光景は、迫力満点な名物として知られている。

轟音を響かせる「通潤橋」の放水

  九州のほぼ中央に位置する上益城郡山都町(やまとちょう)は、世界最大級のカルデラを形成する阿蘇南外輪山のほぼ全域を占め、南側は九州脊梁山地(せきりょうさんち)に接している。そんな豊かな自然に囲まれた町に、国指定重要文化財の「通潤橋(つうじゅんきょう)」がある。

江戸時代末期、水源に乏しい白糸台地に農業用水を送るために、石造アーチ水路橋として建設された通潤橋。全国で唯一の“放水する石橋”としても知られ、豪快な放水を目当てに全国から見学客が訪れる。郷土の偉人が果たした大事業に触れよう。

取材/熊本の編集プロダクション「ポルト」、平成27年(2015)11月


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石山信次郎さん
(いしやま しんじろう)
石山 信次郎さん

山都町・通潤橋の達人
  熊本県上益城郡山都町(旧矢部町)出身。旧矢部町役場、山都町教育委員会を経て、現在は「通潤橋資料館」の案内係を務める。若い頃から石橋に魅せられ、全国各地の石橋を訪ねるように。茂みに覆われてひっそりと佇む石橋も多いため、鎌(カマ)と長靴は常に携行。「日本の石橋を守る会」会員。

惣庄屋・布田保之助の“最後の大仕事”

周囲の豊かな自然に溶け込んだ重厚な造りの通潤橋

  通潤橋のある山都町は、清らかな水と寒暖の差が激しい気候によって、良質な農作物が育つことで知られる。しかし、実は江戸時代までは、水不足に悩まされる不毛の大地だった。

中でも深刻だったのは、阿蘇南外輪山の裾野の一角に南北約5キロ、東西約3キロに渡って広がる白糸台地。阿蘇の火砕流堆積物から作られた地質が侵食されることでできた白糸台地は、四方を笹原川、千滝川、緑川、五老ヶ滝川に囲まれている。それにもかかわらず、浸食作用による深い谷に阻まれて川の水が利用できず、民衆は飲料水にも事欠き、荒れた土地が深刻な貧困を招いていた。

江戸時代末期、そんな窮状を見かねて、地元の民を救おうと通潤橋の建設に立ち上がったのが、時の惣庄屋・布田保之助(ふたやすのすけ)だった。保之助は38年間の在職中、道路や橋の新設から、用水路の延長、産業振興まで、多大な功績を残している。彼の最後の大仕事となったのが、前代未聞の通水橋「通潤橋」の建設だった。

先人たちの知恵と技術の結晶

熊本城の石垣の石積技術がヒントに

  従来にない技術を要する橋の建設は、困難を極めた。熊本城の石垣の頑強な石積技術にヒントを得た保之助は、全国にその名を轟かせていた八代郡種山手永(現・八代市東陽町)の石工集団「種山石工(たねやまいしく)」に協力を依頼。苦心の末、通常よりはるかに頑丈な石橋を造り上げて、継ぎ目に特殊なしっくいを塗った凝灰岩製の通水管を3本通し、崩壊や漏水を防ぐことに成功した。

こうして安政元年(1854)、全長75.6メートル、高さ20.2メートルの巨大な石造アーチの水路橋・通潤橋が完成。約6キロ離れた笹原川から通潤橋を経て、深い谷が立ちはだかる白糸台地に農業用水が供給されるようになった。その後、白糸台地では大規模な新田開発により棚田が造成され、人々の暮らしは豊かになっていった。

今なお現役で水田を潤す

毎年9月初旬の「八朔祭」で幻想的にライトアップされた通潤橋

  通潤橋は日本最大級の石造アーチ水路橋として、国の重要文化財に指定されている。今日に至るまで地震や洪水の影響をものともせず、約160年前と同じ悠然とした姿を保つ。傍らには布田保之助の銅像が立ち、通潤橋を見守る。ちなみに、保之助の尽力で通潤橋が完成した功績は、熊本県では小学校の社会科の教科書に載っている。ほとんどの熊本県民が知っている郷土の偉人でもあるのだ。

そもそも通潤橋は、“通潤用水”と呼ばれる水路の一部。橋北側から取り込まれた農業用水が、橋の上部に埋設されている凝灰岩製の3本の通水管を通り、南側の吹き上げ口から白糸台地へ向かって流れていく。大気圧を利用して、管を使って液体を高い位置に持ち上げて移動させるサイフォンの原理を応用している。

この通潤用水の整備により、白糸台地に一昼夜で7万4000立方メートルの農業用水を送ることが可能になった。現在も約100ヘクタール以上の棚田に、4万3200立方メートルの水を供給している。また、平成20年(2008)には、「通潤用水と白糸台地の棚田景観」が国の重要文化的景観に選定された。通潤橋を含む通潤用水の建設と棚田の築造は、建設や費用、運営、管理などのすべてが地域で行われた。技術や規模などの難易度の高さが、全国的に評価されている。

ダイナミックな放水を橋上から見下ろす

通潤橋の高さは約20メートル。橋の上から覗き込むと足がすくむ

  通潤橋の橋上は徒歩で自由に渡ることができる。欄干などはなく、高さ約20メートルの橋上からの景色には、思わず足がすくむ。足元には十分な注意が必要だ。

通潤橋観光の目玉といえば、やはり豪快な放水だろう。橋の中央部分から勢いよく放たれた水は、放物線を描きながら轟音とともに落ちていく。もともと放水は、通水管の中にたまった土砂を洗い流すために行われていたが、50年ほど前から観光客に一般公開されるようになった。

現在は土・日曜、祝日を中心に、年間で100日ほど観光放水が行われている。ただし、毎年5月初旬~7月下旬は農地灌漑のため、また12月~3月は石材の凍結防止のため、放水が休止される。これも現役で水路機能を保っているため。年間の放水予定日は事前に公開されており、「山都観光ナビ」や「山都町観光協会」のHPでも確認できる。ぜひタイミングを合わせて訪れ、迫力ある放水を目の当たりにしてほしい。

山都町おすすめ立ち寄りスポット

山都町おすすめ施設3選

  特色の異なる二つの道の駅や、満天の星空を眺められる天文台……。足を延ばしてほしい山都町の見どころを紹介する。

  • 「道の駅 通潤橋」には、土産物や食事処、観光案内資料まで
  • 毎年8月開催の「スターフェスタ」では、降り注ぐような星空が
  • 人情味豊かな清和文楽
おすすめポイント
  通潤橋を間近に望める「道の駅 通潤橋」。達人・石山さんが案内係を務める「通潤橋史料館」を併設している。また、地元の農村文化を今に伝えるのが「道の駅 清和文楽邑(ぶんらくむら)」。文楽用の本格的な舞台を備え、文楽の定期公演も行われる。山都町周辺に宿泊予定なら、ぜひ夜の「清和高原天文台」も訪れてほしい。天の川や流れ星など、めったに見ることのできない天体ショーを満喫できる。

山都町のおすすめグルメ3選

  澄んだ川の流れが育んだヤマメや、清涼な気候から生まれたブルーベリー、山都町の山の幸を使った新・ご当地グルメまで。山都町の自然の恵みを存分に味わおう。

  • 山都産の食材を使ったご当地グルメ、「山都ころっけ」
  • 塩焼きや天ぷら、甘露煮など、ヤマメ尽くしのもてなしを
  • 山都町のブルーベリーは、みずみずしく甘酸っぱい
おすすめポイント
  清流に囲まれた山都町では、新鮮なヤマメを塩焼きや甘露煮などで味わえる。近年、町を挙げて取り組んでいる新・ご当地グルメ「山都ころっけ」は、手軽な旅のお供にぴったり。また、山都町の旧蘇陽町エリアは、ブルーベリーの産地として有名。シーズンが合えばブルーベリー狩り体験もできる。

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編集部の視点
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通潤橋への交通アクセス

車(レンタカー)で

  九州自動車道御船ICから国道445号経由30キロ、約40分
九州自動車道松橋ICから国道218号経由35キロ、約45分
※「道の駅 通潤橋」に無料駐車場あり

バスで

  熊本交通センターからバスで約1時間30分、「通潤橋前」下車徒歩すぐ

通潤橋のQ&A

Q 放水はいつ行われる?
A 現在は土・日曜、祝日を中心に、年間で100日程度、1日1回13時から観光放水が行われている。ただし、毎年5月初旬~7月下旬は農地灌漑のため、12月~3月は石材の凍結防止のため休止期間に。年間の放水予定日は「山都町観光ナビ」や「山都町観光協会」のHPなどで公開されているので、事前に確認を。
Q 通潤橋近くのおすすめスポットは?
A 通潤橋の周辺には、五老ヶ滝(ごろうがたき)をはじめ、大小さまざまな滝が点在している。また、通潤橋のある山都町内には、“九州のグランドキャニオン”と呼ばれる蘇陽峡(そようきょう)や、宿泊施設を備えた緑仙峡(りょくせんきょう)など、四季折々の表情を見せる美しい渓谷が多い。通潤橋観光の後に、散策やトレッキングを楽しむのもおすすめだ。

他にも、壮大な緑川渓谷に架かる高さ約140メートルの鮎の瀬大橋や、宿場町だった馬見原(まみはら)の街並みなど、趣の異なる見どころが多数存在。通潤橋を起点に、山都町の名所を巡ってみてはいかがだろう。
Q 近隣に宿泊施設はある?
A 通潤橋から車で2分の場所に、天然温泉を備えた宿泊施設「国民宿舎 通潤山荘」がある。また山都町内には、「緑仙峡キャンプ場」をはじめとしたキャンプ場や民宿も多数。さらに、全国トップクラスの観測条件を誇る「清和高原天文台」にもバンガロータイプの宿泊施設がある。
Q 通潤橋以外にも石橋がある?
A 山都町に隣接する下益城郡美里町には、通潤橋完成の7年前に建設された「霊台橋(れいたいきょう)」がある。単一のアーチ橋としては日本最大級の規模。威風堂々とした姿で優美な曲線美は一見の価値あり。国道218号のすぐ隣に平行して架かり、車窓からも眺めることができる。ぜひ通潤橋と見比べて、それぞれの魅力を感じてほしい。
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