1. 木古内町 道南観光の新拠点を徹底ガイド!

達人指南

現地の達人が旅行の楽しみ方を伝える観光コラムです。人気の観光地から知る人ぞ知る穴場まで、達人だからこそ分かる一歩踏み込んだ“通”な情報を紹介しています。

木古内町 道南観光の新拠点を徹底ガイド!

  平成28年(2016)3月開業の北海道新幹線。その北海道側最初の停車駅がある町が木古内町だ。津軽海峡に面した自然豊かなこの町には、眺望が見事な春の芝桜、厳冬の海で行われる寒中みそぎ祭りなど四季折々の魅力がある。新スポットの新幹線展望台や名産のホタテなど、観光スポット&グルメ情報を紹介!

木古内町に咲くチューリップの見頃は4月~5月

  北海道南部、渡島半島の南西に位置する自然豊かな町、木古内町。函館市からは車で約1時間ほどの距離にある。例年1月に行われる「寒中みそぎ祭り」は、厳寒の海で若者たちが佐女川(さめがわ)神社のご神体を清める伝統行事であり、その勇壮な姿を見るため各地から多くの人が訪れる。

そして春は、津軽海峡を望む眺望が素晴らしい薬師山の「芝桜」と本場オランダの球根を丹精込めて育てた約60種の「チューリップ」が見所だ。また、津軽海峡の海の幸に恵まれたこの町の名産品は、ホタテ。名物の「ほたて炙り丼」はここでしか味わえないご当地グルメ。北海道新幹線の開業に伴い注目が集まる木古内町の魅力を探っていこう。

文・構成/たびらい編集部 投稿/平成28年2月

[たびらいセレクション]

木古内町観光の達人
(ふじや てるあき)
藤谷 晃章さん

木古内町観光の達人
  木古内町観光協会スタッフ。木古内育ちの藤谷さんは、町のことなら50年近く前のことまで知るまさに木古内のエキスパート。町役場を退職後、現在は観光協会で活躍中。咸臨丸祭りや寒中みそぎ祭りにも尽力し「祭りの運営は大変なことも多かったですが、今は次代につなぐという前向きな気持ちで楽しんでいます」と語る。新幹線開業が迫り急増したという観光問い合わせにも笑顔で対応し、今日も木古内の魅力を伝えている。

芝桜越しに津軽海峡の眺望を望む、春の薬師山の楽しみ方

里山であり、絶好のビュースポットの「薬師山」

  春の木古内町を代表する名所といえば「薬師山の芝桜」だ。例年5月上旬から下旬にかけて見頃を迎え、近隣からも多くの人が訪れて花見を楽しむ景勝地である。木古内駅から車で約5分、標高72.9メートルの薬師山は、となりの萩山と合わせてふるさとの森として町民に親しまれている。山肌がピンク色に覆われた美しい景色と、山頂から望む津軽海峡の雄大なパノラマは、木古内町でしか見られない眺望である。

「新幹線開業に伴い、今年は芝桜の範囲も広がりました。私のおすすめは山頂の東屋です。天気が良ければ、遠く下北半島まで、最高に見通しのいい時には、なんと青森の岩木山がちらりと見えることもあります!」。

また薬師山周辺は、戊辰戦争の激戦地としても知られた史跡スポットでもある。薬師山・萩山には登山道や遊歩道も整備されており、山中には三十三観音像も安置されている。道南の春を感じながら、気軽に散策を楽しもう。

咸臨丸の眠るサラキ岬に咲く、数万球のオランダチューリップ

今もオランダと交流が続けられ、育てられているチューリップ

  「木古内町の南東部には、幕末のロマンを感じさせてくれる美しい岬があります」と達人・藤谷さん。その岬の名は「サラキ岬」。ここは幕末の海を渡った咸臨丸(かんりんまる)の終焉(しゅうえん)の地として知られている。安政4年(1857)にオランダで造船された咸臨丸は、幕府海軍の主力艦として配備され、幕末の動乱期に活躍。やがて軍艦から北海道への物資運搬船となった咸臨丸は明治4年(1871)9月20日、函館経由で小樽に向かう途中、木古内町サラキ岬沖で座礁沈没しその役割を終えたのである。

津軽海峡の景色を望むサラキ岬には、咸臨丸の功績をたたえた記念碑やモニュメントが設置され、毎夏お盆時期には「咸臨丸まつり」も行われている。そしてサラキ岬のもうひとつの見所は、咸臨丸誕生の地であるオランダから贈られたチューリップが咲き誇る花園だ。例年4月~5月に約60種・数万球ものチューリップが岬を彩る姿は、薬師山の芝桜と並ぶ、木古内町の春の風物詩となっている。

一月の津軽海峡・厳寒の海で行われる勇壮な寒中みそぎ祭り

木古内町が最も盛り上がるのが「寒中みそぎ祭り」が行われる冬だ

  木古内町は芝桜やチューリップなど春夏の景色も美しいのだが、この町が最も盛り上がる季節は北海道の寒さも本番を迎える1月。木古内町の冬を代表する行事「寒中みそぎ祭り」がその理由だ。これは天保2年(1831)に始まった、佐女川(さめがわ)神社の伝統行事であり、行修者と呼ばれる若者が、3日間に渡り昼夜を問わぬ厳しい鍛錬を行った後、厳寒の津軽海峡に面したみそぎ浜でご神体を清めるというもの。寒中みそぎを行う行修者は、心身ともに質実剛健で穢(けが)れのない4人の青年が務める。白褌すがたで真冬の海に向かう若者たちの勇壮な姿をひと目見ようと、多くの人が木古内町に訪れる。

寒中みそぎ祭りでは神事の他にも、かがり火を伴ったみそぎ行列、神殿のライトアップやアイスキャンドル、地場特産品のグルメフェアなど様々なイベントが行われる。寒中みそぎ祭りと木古内グルメ、温泉がセットになった観光ツアーも企画されているので、興味がある人はチェックしてみよう。

みそぎ浜は、季節を問わず心が洗われるような気持ちになれるパワースポットだ。海岸までは木古内駅を降りて歩くこと約5分。浜辺にはウッドデッキも設置されたので、木古内を訪れた際にはぜひ足を運ぼう。また木古内町の道の駅では「みそぎ体験」も実施中。「雨具をつけてみそぎ本番さながらに海水をかけられる簡易みそぎは、実にユニークな体験です!」。紙を水につけると文字が浮かび上がり景品がもらえる「水占い」も人気だ。

木古内町名産のホタテと特産の和牛、地元グルメを楽しもう

「ほたて炙り丼」は道南米「ふっくりんこ」を使っている

  木古内町の地元グルメといえば、厳しい津軽海峡の荒波に育まれた“ホタテ”は外せない。そこで町へ訪れたならぜひ味わいたいのが、木古内産ホタテを使用したご当地丼「ほたて炙り丼」。風味良く炙ったホタテと地元の野菜を使ったご当地食材満載の丼で、米も道南産の「ふっくりんこ」が使われている。「肉厚でぷりぷりとした食感のホタテは、かむほどにジューシーな旨味があふれてきますよ」。

そして木古内町のもうひとつの特産品が、“あか牛”とも呼ばれる「はこだて和牛」である。木古内町のご当地キャラ“キーコ”のモチーフにもなっているはこだて和牛は、褐毛和牛種で、肉質が柔らかく上品な風味が特徴だ。この牛肉を使った肉汁たっぷりのコロッケやカレーは土産としても人気である。ホタテやはこだて和牛をはじめとした木古内グルメは地元の飲食店で味わうことができる。数量限定品や旬のメニューもあるので、詳細は木古内観光協会等でチェックしてみよう。

注目の北海道新幹線の展望スポット&道南観光の新拠点

道の駅では季節を問わず、みそぎ祭りの映像を見ることができる

  北海道新幹線と木古内町から函館までの海岸線を走る「道南いさりび鉄道」の開業が重なり、鉄道ファンからも熱い視線が注がれている木古内町。前述の咸臨丸の眠る「サラキ岬」へは、道南いさりび鉄道「泉沢駅」を下車し徒歩約20分ほどで立ち寄ることもできる。のんびりと途中下車の旅を楽しむのもおすすめだ。北海道新幹線を撮影するなら、木古内町の西部に新設された「新幹線展望台」へ。トンネルから北海道新幹線が飛び出してくる迫力のある姿はここでチェック。

そして木古内駅前には「観光交流センター みそぎの郷 きこない」も開設された。ここには観光コンシエルジュが常駐し、木古内町をはじめ周辺の道南9町の広域観光情報を案内してくれる。また併設の山形県鶴岡市の名店「アル・ケッチァーノ」の奥田政行シェフが監修した、イタリアンレストラン「どうなんデス」もぜひ訪れたい一軒。産直品や特産品の販売所、快適なトイレ、300台規模の無料駐車場も備えた、新たな道南観光の拠点として活用したい施設である。またレンタカー会社も2軒入っており、車を借りて海岸線をドライブしながら函館方面へ向かうのも楽しい。

[たびらいセレクション]

木古内町の人気観光スポットとおすすめグルメ!

ここはハズせない! 木古内の人気観光スポット

  歴史を感じる岬と春の芝桜スポット、新幹線駅前の注目施設を紹介。

おすすめポイント
  幕末の咸臨丸の終焉(しゅうえん)の地「サラキ岬」や、戊辰戦争の激戦地でもあった「薬師山」など、木古内町には歴史を感じさせてくれる名所が点在している。5月の花の季節にはそれぞれ、「サラキ岬」はオランダチューリップ、「薬師山」は芝桜が咲き誇る花見の名所となり、多くの人が訪れる。また北海道新幹線開業に伴ってオープンした「観光交流センター みそぎの郷 きこない」は、木古内をはじめとした道南広域圏の観光情報案内、特産品の販売や地元食材を使ったイタリアンレストランなどが併設された便利な施設となっているので、ぜひ活用してほしい。

木古内で食べよう! 名物グルメ3選

  木古内の名物グルメと話題のスイーツとは? ランチに、旅の休憩や土産にぜひ活用して。

おすすめポイント
  木古内町の名産物といえば、津軽海峡で育った「ホタテ」と木古内の豊かな自然の中で育った「はこだて和牛」が有名。ご当地丼の「ほたて炙り丼」や“あか牛”と呼ばれる「はこだて和牛」を使った料理は、町内の飲食店で提供されているので、木古内町を訪れた際にはぜひ味わってほしい。木古内発の新スイーツとして注目されている「スイーツギャラリー 北じま」の「箱館塩かすてら」は、上品な木箱入りなので土産にぴったり。塩の味がカステラの風味を引き立てた注目の一品だ。

木古内町のイベント3選

  厳冬の寒中みそぎ祭り、春のチューリップフェアなど木古内の注目イベントを紹介!

おすすめポイント
  木古内町では四季折々のイベントが行われている。最も有名なのは、厳寒期の1月、真冬の海を舞台に行われる「寒中みそぎ祭り」だ。4人の若者が、寒風吹きすさぶ津軽海峡を舞台に神事をとり行う勇壮な姿をひと目見ようと、近隣からも多くの人が訪れる。春、5月には、咸臨丸の眠るサラキ岬で「サラキ岬チューリップフェア」が行われる。数万球のオランダ産チューリップが咲き誇る眺望を、ぜひ味わってほしい。春に咲く薬師山の芝桜も合わせて見学を。そして夏には「きこない咸臨丸まつり」が行われる。町民一丸となって行われる夏祭りのハイライト「咸臨丸パレード」は一見の価値ありだ。

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木古内町への交通アクセス

  北海道新幹線「木古内駅」を有する木古内町へは、電車利用なら函館駅から特急利用で約44分。「道南いさりび鉄道」は津軽海峡に面した海岸線沿いの眺めが美しい。車なら函館市街から約1時間。こちらも海岸線沿いの景観の良いドライブコースとなっている。

車(レンタカー)で

  JR函館駅から約1時間。松前国道・国道228号線を経由し約39キロ。

電車で

  JR函館駅から特急「スーパー白鳥」を利用し、木古内駅まで約44分。
※平成28年(2016)2月現在

達人が答える木古内町観光のQ&A

Q 北海道新幹線乗車の際、木古内駅を使うメリットを教えてくれますか?
A 本州方面から到着の際には木古内駅で下車し、道南いさりび鉄道に乗り換えのんびり函館へ向かうのがおすすめです。海岸線を走り、函館山がゆっくりと近づいてくる車窓の景色が旅情を盛り上げてくれますよ。
本州方面へ向かう場合なら、木古内駅前には300台規模の無料駐車場が完備されているので、駐車代を気にせず新幹線を利用することができます。
Q 函館以外の道南の町の観光情報を知りたい場合は?
A 北海道新幹線・木古内駅前に新設された「観光交流センター みそぎの郷 きこない」が便利です。ここには観光コンシエルジュが常駐し、木古内町をはじめ周辺の道南9町の広域観光情報を案内してくれます。また電話やメールでも道南の旅のプラン作りを相談可能。レンタカー窓口もあります。新幹線を降りた後はみそぎの郷で情報を集め道南広域をドライブしてみよう。
Q 北海道新幹線の写真を撮影したいのですが、おすすめスポットは?
A 北海道新幹線開業に伴い、新たに「新幹線展望台」が木古内町西部に新設されました。トンネルから出てくる迫力ある新幹線の写真を撮影できるベストスポットです。新幹線が通過する時間帯がわかる看板なども準備中ですので、ぜひ足を運んでみてください。海岸線を走る「道南いさりび鉄道」から見る津軽海峡の景色もおすすめですよ。
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